CET10、残すところあと3日。


おかげ様で来場者の方々にご好評を頂いております。
来て頂いた皆様、本当にありがとうございます。
そしてスタッフや出展者の方々、馬喰横山界隈をはじめCETエリアの方々、美学校の方々、また特にCETの事務方代表のシミズヨシユキさん(http://www.z-pro.jp/2008/07/post-8.html)と、これまでのCETをディレクションしてきた佐藤直樹さん(http://www.asyl.co.jp/)には本当に感謝しております。


フライングで謝辞を述べつつ(出来る時に言わないと言いそびれる・・・)、
というわけで、追い込みです。


今回の展示は、ビルの最上階にある屋根裏部屋というか物置のようなスペースでやっています。
タイトルは『NEOSTALGIA』。
ノスタルジアという言葉は「郷愁」や「望郷」という意味がありますが、そこに「E」を挿し込みました。
僕は、主に古いものや人がいらなくなったものを収集し、それを分類したり整列したり編集したりして作品を製作していますが、決して懐古趣味というわけでもなく、「古い」「不要」というレッテルにともなって生じる、モノの「隙間」のようなものがついつい気になってしまいます。
言い換えると「漂白してしまった価値」とでも言いましょうか。
まるで味のしなくなったガムのようなモノを見つけては、「もしこれに違う味をつけたらどうなるだろう?」「もしこれとあれを組み合わせたら新しい味になるだろうか?」という事を考えたりします。
それは僕にとっては「古」くなったり「終」わってたりしていたものが、また別の役目を持って違う未来の時間を進む事ができたのではないか?という自問自答でもあります。
ですから、自分が引っかかった「古い」「不要」のものを見て、「郷愁」に浸るというよりは、あり得たかも知れない「未来」を見ているので、『NEOSTALGIA』という言葉を使いました。

「屋根裏」「物置」という場所は、普通は「古いもの」や「不用品」が押しやられている場所ですが、そこに僕の作品や作品ではないけれどちょっと不思議な置物などを置く事によって、そこに新しい何かを見出せないかなという思いがあります。


説明はその辺にしておいて、展示風景です。
5階から6階に上がっていく階段の踊り場の展示。
物置からはみ出てきてしまったイメージです。









そして階段をさらに上がると物置の空間を埋めるように鎮座する怪しい箱状のものが。
夢の島、あるいは未完の廃墟』という2年前に製作した作品です。



近くに寄るとこのような感じ。
古雑誌の記事のコピーを短冊状に切り抜き、後ろから扇風機で風を送っています。ひらひらする間から見える光はLED電飾です。



夜に部屋と建物の電灯を消すとこのような感じです。



ちょっとわかりにくいので、長時間露光した写真がこちら。