神戸の夜


ビエンナーレ会場のメリケンパークから眺めた神戸タワー。
鼓の形をしているとか。
かつてのヨーロッパの貴婦人が着たドレスの骨組のが良いと思うが。






神戸タワーからの景色。
一枚目がメリケンパーク会場。






この後、レコ屋巡りをし、三宮で食べる店を探すため彷徨う。
東京よりも楽しい賑わい。
繁華街では若い女の子達が至るところで客を呼び込んでいた。
そういうお店に行くつもりもなかったので、適当な居酒屋を探していたら、
京都の「おばんざい」をメニューに出している地下の居酒屋を見つけた。
物珍しかったので思い切って入ってみた。
「呑処 たいこ」というお店。
カウンターとテーブルを含め、客が10人を超えると一杯になるような小さな店だった。
カウンター席についてビールを頼むと、いきなりカウンター内にいたママさんが、
「あらお兄さん、男前ねえ。おいくつ?あら30なの。ちょっと!りえちゃん!あなた、30だって!ちょーどイイじゃないのっ、こっち来なさいよぉ〜!」
と、いきなりペースを握られる。

つまり常連が客の大半を占めている居酒屋だった。
オーナーの方がゴルフの先生をしており、その生徒さんや知り合いが来る店であった。
「お兄さん、なんでまたこんな店に入ろうと思ったんや」
ビールを持って来たオーナーが嬉しそうに聞いてくる。
そしてその後一時間ばかり、店にいる他のお客さん達全てに同じ質問を聞かれる事になる。
さらに、明日の自分の観光スケジュールを店にいる全員で考えるという楽しい展開となった。
みんな酔っぱらっているため、肝心な固有名詞や駅名などが出てこず、とてもおかしかった。
「うぅぅなんやったっけ、アレ、あぁぁアレなんやったっけなぁ…」
「○○と違うか?」
「あっ!せやせや!○○や!!あそこは行っとかな、な」

この「たいこ」さん、常連のお客さんやオーナーと従業員さんがとても温かくて、さらに神戸牛におでんにしめ鯖と飯も素晴らしく美味しかったので翌日もお世話になる。
当然の如く「店に来た理由」「神戸に来た理由」「明日はどこへ行くのか」を店にいる人たち全員に説明するという通過儀礼はありました。